[休業01] 新型コロナを理由に休む場合の手当

 はじめに

 2020年1月頃、日本で新型コロナウイルスの感染が認められてから、私たちの生活は大きく変わりました。いまでは手洗いやアルコール消毒、マスクの着用などはもう当たり前になっていますね。

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 今回は、新型コロナについてこれまで受けてきた相談の中で、よく質問される「新型コロナを理由に休む場合の手当」について、代表的なものを3つお伝えしたいと思います。

 

ー 目次 -

 はじめに

Q1「新型コロナウイルスに感染したため会社を休む場合、休業手当は支払われますか?」

Q2「発熱などの症状があるため自主的に会社を休もうと考えています。休業手当は支払われますか?」

Q3「新型コロナウイルスへの感染が疑われて休んだ場合、休業手当は支払われますか?」

 

Q1「新型コロナウイルスに感染したため会社を休む場合、休業手当は支払われますか?」
 一般的に新型コロナの感染は「会社の不可抗力によるもの」と判断されるため、会社から休業手当が払われなくても違法とまではいえません。

「不可抗力によるもの」と認められるためには、

①その原因が事業の外部より発生した事故であること

②事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしても避けることのできない事故であること

 の2つの満たす必要があります。

 新型コロナの感染は、この①②を満たすものであるとされています。

 ただ、保険に加入されている方なら、傷病手当金が支給される場合があります。その際、おおよそ給料の3分の2が支払われます。

 具体的な申請手続きについては、加入する保険者に確認してみてください。

 

Q2「発熱などの症状があるため自主的に会社を休もうと考えています。休業手当は支払われますか?」

 自分が新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休む場合は、休業手当の支払いの対象にはなりません。

 もし、あなたが勤めている会社で有給の病気休暇制度などがあれば、それを使ってみるといいですね。「休暇」とつくものは欠勤扱いにならないので、出勤率を考慮しているのであれば、ボーナスの査定などに響かないからです。

 従業員が10名以上であれば会社のルールを定めた就業規則の作成が義務になるので、就業規則をみて、その規定があるかどうか確認してみてください。

 そういった特別休暇が会社にないときは、有給休暇を使って休むという方法も考えられます。

 

Q3「新型コロナウイルスへの感染が疑われて休んだ場合、休業手当は支払われますか?」

 会社の判断であなたが休業を命じられた場合は、一般的に「会社の責任で休ませたこと」に当てはまるので、休業手当が支払われます。

 休業手当は、あなたがもらっている給料の6割以上が支払われます。「会社で休むように命じたけど、働いていないから無給ね」ということは法律上できません。

 もし会社が休業手当を払ってくれないという場合は、国が支給している休業支援金制度を利用したり、管轄の監督署に相談してみると払われる可能性があります。ぜひ相談してみてください。

 

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【参考】

新型コロナウイルスに関するQ&A(労働者の方向け)|厚生労働省

新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)|厚生労働省

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金